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1999年

■会場
島根・かわもと音戯館/悠邑ふるさと会館

■日程
7月31日(土)
WELCOMEワークショップ 演劇ゲーム、音遊び、即興表現(若尾裕)
音楽づくりワークショップ(野村誠)
即興演奏ワークショップ(カール・ベアストレム=ニールセン)
ミュージック・サーチ(T・ウィシャート作)
8月1日(日)
水中で聴く音楽(若尾裕)
川本町サウンドウォーク(若尾裕)
即興音楽の楽しみ(倉本高弘)
コンサート&発表
8月2日(月)
直観音楽ワークショップ(カール・ベアストレム=ニールセン)
テーマ・ディスカッション 「音楽における即興と直観」(カール・ベアストレム=ニールセン)
フェアウェル・パーティ

■講師
●野村誠
1968年、名古屋生まれ。92年、京都大学理学部卒業。ピアノ、ヴァイオリン、ホルン、エレキギター、パーカッションからなるバンド bpou-fou(プー・フー)を結成。CD「バード・チェイス」をエピック・ソニーから発売。94年、渡英。イギリスの学校に潜入し、子供たちと音楽づくりを開始。95年、一時帰国。水戸芸術館のジョン・ケージ展のために「でしでしでし」を作曲、水戸市の中学生ブラス・バンドを中心とする60人の大アンサンブルで初演した。現在ピアニカ音楽の開拓に取り組み中。また、児童合唱つきガムラン曲を貝塚市およびジャカルタをはじめとするインドネシア4都市で演奏。

●カール・ベアストレム=ニールセン CARL BERGSTROEM-NIELSEN
1951年コペンハーゲン生まれ。
作曲家、音楽療法士。コペンハーゲン大学に学び、1984年芸術学博士号取得。1984年より、オールボー大学の講師として、図形楽譜と音楽療法について講じている。70年代より、ヨーロッパ各地で「直感音楽」という即興音楽の演奏活動を続けている。
デンマーク直感音楽コンファレンスを主宰。おもに大人を対象とした即興演奏中心の音楽療法をコペンハーゲンを中心に続けている。
彼の即興音楽の考え方は、一般にフリー・インプロヴィゼーションの音楽家のように、演奏の腕やテクニックを披瀝するのでなく、人の音をよく聴き、まったく人より目立とうとせず、人と溶け合いコミュニケートしようとする、大変セラプーティックな音空間を大事にするものであり、独自の姿勢を貫いている。

●倉本高弘

※講師プロフィールは開催時点の内容です。
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1999年の感想

■倉本高弘のレポート

若尾先生に講師として誘われたので参加してきました。

1日目の講師の野村誠さんの前泊を引き受けたので、金曜日の夜に西広島の駅で事務局の須崎さんと3人で会って、野村さんはウチへ。
私の方が自分の時間用のテキストが未完だったので、作業をしながら雑談。
次の日は9時半に出て途中で藤本さんを拾い川本町へ。12時過ぎに到着。

ワークショップ形式のフェスティバルで今年が2回目。
2泊3日の日程で多彩なプログラム。
参加者は女性が8割くらいで、音楽教育や音楽療法にたずさわっている人や学生中心。
年齢層も10代から40代まで多彩。小学生も2人。
男性の参加は少なかったけど、個性的で面白い人が多く、非常にユニークな顔ぶれ。

内容は全部ちゃんと覚えている訳ではないのですが、記憶にある範囲で印象的だったものを。
>   7月31日(土)
>    13:00~14:00 レセプション
フェスティバルの内容と講師の紹介など。

> 14:00~15:00 案内及び WELCOMEワークショップ
>  演劇ゲーム、音遊び、即興表現。
>  参加者同士でコミュニケーションをはかり、仲良くなるた
> めのゲーム。
参加者で輪になって、若尾先生を中心に音や動作を回して行くゲーム。
隣の人に「オイ」と呼びかけたり、隣の人の膝を叩いたり、足踏みをしたり。
一つの動作を回すのは簡単にできるのだが、複数の動作を方向逆回りで回してさらにずらして別の動作を回したりすると、交差する部分に当たる人が混乱して、動作が消えてしまったり。やってみるとスリリングでとても楽しい。

> 15:00~17:00 音楽づくりワークショップ 講師:野村 誠
>   路上での音楽パフォーマンスなど、型にとらわれないユニ
>   ークな活動をしている野村誠さんと、音楽づくりを楽しもう。
休憩の延長のような雰囲気の中で、野村さんが鍵盤ハーモニカでサザエさんを吹き始め、それに手拍子で会わせる人とかがいて、その乗りで外へ。
町の夏祭りで和太鼓の練習をやっていたので、少し見学。
ホールに戻ってから7~8人のグループに別れて課題の創作。「元作曲家叉は楽器の名手で、歳とって記憶力が悪くなって楽器の使い方や曲をなかなか思い出せない人の演奏」といったような感じ(細かいニュアンスは違うかも^^;)
最後に発表をやったが、発想がユニークなものが多くて、とても面白かった。

>  20:00~22:00 即興演奏ワークショップ 
>   講師:カール・ベアストレム=ニールセン             

リラックスするために体を動かしながら声を出す。
輪になって皆で音をだす。音の長さや音量にルールを設けて、周りの音を聴きながら。(記憶が最後の日のとこんがらがってしまっている^^;)
最後は次の日のリハーサル。
カードを配って、それの指示に従って音を出し、終わったら適当に交換して次ぎのカードに移る。
カードには音量(大きな音で、小さな音で、自由な音量で)と時間(5秒、10秒、15秒、30秒)の組み合わせか「沈黙」。半分くらいは沈黙。
自分が音を出し始める時間はまかされていて、最初は皆自分の持ち時間を最初に使ってしまい、うるさい時間が少しと沈黙、という妙な状態になっていたが繰り返すうちに、全体の音を聴きながら機会をみはからって、って感じの人が多くなって、けっこうバランス良く多彩な音空間になっていた。

>  22:00~    ミュージック・サーチ(T・ウィシャート作)
>     暗がりの中での音探しのゲーム。
ペアになっている鳴りものを渡されて、暗闇の中で自分の合方を探すというゲーム。これも、やってみるととても楽しいものだった (^^)


> 8月1日(日)
>  8:30~10:00 水中音楽実験
>   プールの水の中で、いろんな音を出したり聴いたりしてみよう。
>  不思議な体験だよ。
水着を着てプールへ。プールに入るのは10年ぶりくらいの気が...
シンクロナイズドスイミング用に水中スピーカーがあって、それ用に作曲された作品を聴くという主旨だったが、水中スピーカーの音量が少し貧弱で、CDの方はイマイチだったが、水中で音を聴くのは頭の中心で音を聴いている感じでとても面白かった。オルゴールなんかはとてもファンタジックな感じ。後で疲れそうなので個人的には早めにあがったけど、プールでの水遊びも楽しそうだった。

>  10:30~12:00 川本町サウンドウォーク 担当:若尾 裕
>  外に出て、この町にはどんな音があるか、耳を使って調べてみ
>  よう。後で音地図も書いてみよう。
7~8人のグループに別れて、指定された場所に行って聞こえた音を記録。
指定された場所が河原で、ちょうど地元の夏祭りの一環としてカヌーによる川下りレースが行われて賑やかだった。グループに子供もいたので、家族によるハイキングみたい。


>   13:30~14:30 即興音楽の楽しみ お話:倉本 高弘
>      様々な音楽の紹介と、その聴き方を解説します。
一応準備したCDのリストをアップします。
・資料から想像したフェスティバルの主旨
・参加者の傾向
・手元に有る事
などを考慮した結果です。
☆は実際流したもの

☆、Windsongs The Sounds of Aeolian Harps
   - Roger Winfiled (SAYDISC CD-SDL 394)
  エオリアン・ハープ
☆、Musica futurista (CRAMPS CRSCD 046/7)
ルイジ・ルッソロのイントナルモーリ(雑音調整機)
☆、Henry Cowell Piano Music
        (Smithsonian Folkways SF40801)
Aeolian Harp (実際に流したのは向井山朋子さんのもの
                    BVHAASTCD9801)
☆、MUSIQUE DE NOTRE TEMPS REPERES
             1945/1975 (ADES 14.122-2)
ピエール・シェフェール、ピエール・アンリ
       一人の男のためのシンフォニー(最初の5分くらい)
・、John Cage (CRAMPS CRSCD 101)
・、Ryoanji John Cage Concert in Hiroshima
              (MESOSTICS MESCD-0005)
☆、プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード
             (LONDON POCL-2785)
12番のソナタ。John Tilbury (Prepareed Piano)
・、Terry Riley / IN C (CBS MK 7178)
・、La Monte Young / The Well-Tuned Piano
             (Gramavision 18-8701-2)
・、The Music of Harry Partch (CRI CD7000)
・、鈴木昭男 / Soundsphere
☆、Harry Bertoia / Unfolding (PSF PSFD-32)
#1025 Unfolding
・、イワン・ヴィシネグラツキー
           / 四分音システムピアノのための作品集
☆、藤枝守 / Patterns of Plants (TZADIK TZ 7025)
The Third Collection pattern IX
・、Musica Elettronica Viva
          / the sound pool (BYG SPALAX CD 14969)
・、Albert Ayler / Spiritual Unity (ESP 1002-2)
☆、Brigitte Fontaine / comme a la radio
             (SARAVAH OMAGATOKI OMCX-1006)
ラジオのように
☆、Alexander Von Schlippenbach
          / Globe Unity (MPS POCJ-2698)
Globe Unity (最初の5分くらい)
☆、Derek Bailey / improvisation (CRAMPS CRSCD 062)
M2
・、Lol Coxhill, Steve Lacy, Evan Parker
          / Three Blockes (FMP CD 63)
・、Frank Zappa / Uncle Meat (RYKODISC RCD 10064)
・、CAN / TAGO MAGO (spoon CD 006/7)
・、Soft Machine Volume Two (prove MCAD-22065)
・、Henry Cow / Concerts (ESD 80822/232)
・、ENO / Another Green World (EG EGCD 21)
・、The Flying Lizards (Virgin VJCP-17501)
☆、Fred Frith / Guitar Solos (ESD 80442)
Hello Music
☆、John Zorn / Locus Solus (TZADIK 7303)
Base and the Treble
・、hallelujah, anyway Remembering Tom Cora
                     (TZADIK TZ 7602)
☆、HOAHIO / Happy Mail (AMOEBIC AMO-HOA01)
GINGA, Happy Mail
・、Land of the Rising Noise Music from Japan
                    (Charnel House CHCD-9)
・、AngelicA 1995 (AI 007)
☆、Meredith Monk / Dolmen Music (ECM 1197)
Gotham Lullaby
・、Joan La Barbara / Sound Paintings
                   (Lovely Music LCD 3001)
・、Demetrio Stratos / Cantare La Voce (CRAMPS CRSCD119)
☆、巻上公一/口の葉 (TZADIK TZ 7208)
Mukuge
・、Iva Bittova / CLASSIC (SUPRAPHON SU 3371-2 931)
・、David Hykes
   / The Harmonic Choir Hearing Solar Winds (OCORA C.558607)
・、Tran Quang Hai / Jew's Harps of the World
                   (Playa Sound PS 66009)
☆、DEEP IN THE HEART OF TUVA (ellipsis arts ... 4050)
Medley of Theoat-Singing Styles Accompanied by Doshpuluur
☆、Phillip Peris (cinq planetes CP 10296)
Gone Walkabout (Didgeridoo)
・、サハの口琴:ホムス(日本口琴協会 NKK001)

 所要時間1時間15分程度
会場が小さな体育館のようなスペースで、そこに上記のような音楽が比較的大きな音量で上から鳴ってくるというのは、ちょっと面白かった。

ついでにおすすめ参考文献

響きの考古学 音律の世界史 藤枝守著 音楽之友社
実験音楽 ケージとその後 マイケル・ナイマン著 椎名亮輔訳 水声社

インプロヴィゼーション 即興演奏の彼方へ デレク・ベイリー著

竹田賢一、木幡和枝、斎藤栄一訳 工作社
波の記譜法 環境音楽とはなにか
        小川博司、庄野泰子、田中直子、鳥越けいこ編 時事通信社

実験的ポップ・ミュージックの軌跡 その起源から80年代の最前線まで

ビリー・バーグマン、リチャード・ホーン著 若尾裕訳 勁草書房
声帯から極楽 巻上公一著 築摩書房


> 8月2日(月)
> 8:30~10:30 直観音楽ワークショップ
>   講師:カール・ベアストレム=ニールセン
>  即興演奏と似ているのですが、音楽療法家としても知られてい
>  るカールさんがずっとヨーロッパでやってきているみんなの気
>  持ちを一つにするための静かな音楽活動。
最初に体を動かして声を出す。皆で輪になって色々な声を出すのは凄く楽しい。
次に輪になって椅子に座り、各自準備した楽器を用意。隣どうし4人づつの小グループに別れて、10秒間のグループでの即興演奏
。 10秒経過すると隣のグループが演奏開始。
短い時間の中で数人の音を意識して、というのもちょっと不思議な体験で、色々な人が色々なアイディアで音を出して、皆で組み立てて行く感じが結構新鮮だった。時間が限られているので終わりを意識して、最後の音、消えて行く音を聴くのが面白い事が多かった。
その後、隣のグループと合併する感じでグループの構成を増やして(最後は全員)、時間も自由になったり、で時間いっぱい演奏していた。

>  11:00~12:30 テーマ・ディスカッション
>  今年のテーマ「音楽における即興と直観」カールを交えて話し
>  合おう。
とりあえず各自2分の持ち時間で感想を話したが、饒舌というか話したい事が多い人が沢山いて、それだけで時間オーバーしていた。
私も興味深かった「即興音楽」と「直観音楽」の違いは若尾久美先生の話しでは、舞踏とバレエのような関係で、大きな違いはない。
直観音楽という言葉はシュットックハウゼンが最初に使い、現在はカールさんたちのグループで主に使われている。即興演奏に含まれるジャズやブルースといった既存の音楽の語法の延長上にあるような即興は直観音楽とは言わず、テレパシーで音楽をやるようなものを直観音楽と言う、というのが違いとか。
テレパシーはともかく、朝のワークショップのように一緒に音を出している人への意識のしかたが直観音楽の神髄なんだろうなあ、という印象は持った。

>  12:30~14:00 フェアウェル・パーティー
食堂でのパーティー。3日間一緒に過ごした人たちだったので、名残り惜しかったなあ。

フェスティバルのコンサートの事は書いていなかったので簡単に。

1、Improvisation 寺内大輔、西村珠穂
  若い作曲カップルのピアノデュオ。静かな感じ。
2、Improvisation 黒井絹
  広島地下30センチを見て松本から参加したという人。
  ギターとボーカリゼーション。
3、Improvisation 岡部春彦
4、岡部、寺内デュオ
5、寺内、西村、永幡幸司
  3人による声
6、Improvisation 若尾裕
7、岡部、永幡サックス・デュオ
8、Carl Bergstrom-Nielsen, 若尾久美
9、若尾裕、倉本、黒井、岡部、田中未来
10、Carl Bergstrom-Nielsen Indivisual Lottery

8、9はカールハインツ・シュトックハウゼンの UNANIMITY という曲の
ピアノ・デュオ版と室内合奏版。10、は参加者全員での演奏。

Nifty-Serve のパティオへの当時の書き込みから転載

1999年の写真

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