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2000年

■会場
島根・かわもと音戯館/悠邑ふるさと会館

■日程
7月29日(土)
表現・イメージ遊び ワークショップ(1)(北島尚志)
即興・パフォーマンス ワークショップ(1) 表現を形に(モニク&ゴットフリート)
7月30日(日)
水中で聴く音楽
表現・イメージ遊び ワークショップ(2)(北島尚志)
サウンドスケープ ワークショップ(若尾裕)
コンサート&発表
7月31日(月)
即興・パフォーマンス ワークショップ(2) 見えない楽器を奏でる(モニク&ゴットフリート)
フェアウェル・パーティ

■講師
●ゴットフリート=ウィレム・ラエス Godfried-Willem Raes
ベルギー、ゲント在住。
作曲家、パフォーマンス・アーティスト。ゲント音楽院教授(実験音楽)、オルフェウス高等音楽研究所教授。ゲント大学で音楽学と哲学、ゲント王立音楽院でピアノ、クラリネット、打楽器、作曲を学ぶ。電子工学や工作に強く、新しい楽器や音響彫刻の作家として知られている。実験音楽のための施設、ロゴス・ファウンデーションをゲント に創設し、運営している。

●モニク・ダルジュ Moniek Darge
ベルギー、ゲント在住。
作曲家、パフォーマンス・アーティスト。ブルージュの音楽院で音楽理論とヴァイオリンを学び、絵画をゲント王立美術学校、哲学と人類学をゲント大学でぶ。サウンドスケープとパフォーマンスをキーに、視覚と聴覚を組み合わせた芸術を探求している。子どものための環境パフォーマンス的作品から、即興演奏、サウンド・インスタレーションなど、新しい音楽の在り方を探る活動を夫のゴットフリートとともに行っている。

●北島尚志
表現活動クリエーター。
1997年 あそび・劇・表現活動センター「アフタフ・バーバン」を設立。代表スタッフになる。現在ドラマ教育のプログラムを基に、劇団、児童館での実践を生かした独自の表現遊びプログラムを開発し、表現することを楽しみ、コミュニケーションを豊かにしていくための表現活動にこだわっている。また、まちを舞台にした遊び、創造活動の実践、普及のため、全国各地を飛び回っている。
1987年 「ファンタジーを遊ぶこども達」で日本演劇教育賞受賞
1996年 参加劇「魔法の森の招待状」で中央児童福祉審議会特別推薦
1998年 全国児童青少年演劇協議会奨励賞受賞
中央児童福祉審議会文化財部会委員 
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2000年の内容

『CMF2000のゲスト、モニクとゴッドフリートのこと』

(ここでは2000年のフェスティバル全体のことではなくて、ロゴスのお二人のことを書いてみます。個人的な思い出話しになってしまいましたが・・。)

モニクとゴッドフリートは、ベルギーのゲントという町で長く音楽活動をしている。ロゴスというのは、二人の活動のことと、アトリエ、コンサートホール(100席の)、事務所、そして彼らの住まい全体のことを指している。活動はコンサート、CD制作、冊子発行、地域の音楽活動、そしてゲントの大学での講義、などなど。

はじめて会ったのは1994年のこと。押しかけて行ったのに、大変にもてなしてくれた。しかも、このときは家族3人(息子は当時高校生・・今は何してるの?)でおじゃましたのだけど、ゲントの町内観光ガイドまでして楽しませてくれた。

このときには、すでに例のコンピュータ制御の動きと音の同期マシーン(キッカイくんのおもちゃみたいな)が出来上がっていて、モニクは優雅に踊って(もちろんゴッドフリートがキッカイくんになって)デモ演奏を見せてくれた。(その後、どんどん改良されたようで、この年(2000年8月)に持ってきてくれたものはもっと性能も上がっていたようだ。) 

それから、1998年夏にもう一度、こんどは一人で訪ねた。そのとき、ロゴスで働いているチェリストで弦楽器制作もする人を紹介してもらって、モニクと一緒に彼の仕事場へ行った。古典のヴァイオリンが4丁おいてあって、試しに弾かせてもらった。そしてゆずってもらったのが今の私の楽器。とてもうれしかった。なにしろ、はじめてのまともな楽器だったから。(日本に帰って楽器店に見にいった・・同じミルクール作の楽器が飾ってあって、とても高い値段!)。 

ロゴスではゴッドフリートのいろいろな研究試作品楽器や音楽を聞かせてもらった。それはほんとうに、ものすごいものだった。中でも、プレイヤーピアノ。これでコンロン・ナンカロウの作品をいくつも聞かせてくれた。これはほんとにすごい迫力だった。あとパイプオルガンのようにパイプを使った大きい製作中の楽器など。

彼らの住居であるロゴス全体も広くて、その上、さまざまな楽器やたくさんのコンピュータや、ゴミかなにかわからないものまで、ほんとうにいろいろと置いてある。それなりに、かなり整頓はされているのだけど、とにかく物(楽器)が多い。それで、さらに彼らはそのさまざまな大仕掛けの作品を保管するために、歩いて10分くらいのところに倉庫を借りている。倉庫の中はゴッドフリートが作ったいろいろな楽器やなんかでいっぱいだ。そのうちのいくつかをモニクはひっぱりだして見せてくれた。自転車を改造して音がでる仕掛けをつけたもの、テレビのモニター画面をかぶるお面のようなもの、おおきい耳のかたちの音拡大機、おおきい乗り物(高いところに立ってこぐものと、低くしゃがんでこぐものと2種)で、ペダルをこぐと音がでるもの・・・どれも「おおきい」、しかも増えつづけているようだ。

モニクが言っていたのだけど・・この10年くらいは経済的にやっていけるようになったけどそれまでは大変だった・・とか。ひとしきり昔話(ロゴス設立時のころ)をしてくれたあと、「・・それで、私達は子供と車を持ってないの・・」ということだった。なるほど。
「子供と車」より「ロゴス」を選んだというわけだ。けど、子供はさておき・・「車はそんなに高くないんじゃない?」って言おうとしたけどやめておいた。子供と車、どちらが高いかは謎だけど、どちらも大変には違いない。ロゴスはこんなふうにしてやってきたのだ。
自分達で築き上げたものがあるというのはすごい。そして、ゴッドフリートの変なすごい機械やなんかを作るための材料調達方法などの話しも。すごく太いジャバラのパイプ(音がひびく)を前にして、「電話をかけまくってね、何に使うか説明するのよ。そしたら面白がってゆずってくれた会社があったの。」、「そういう交渉をするのが楽しい。」という。とにかくそういうわけで、モニクはゴッドフリートの天才電気オタクみたいな活動を支えている。

ゴッドフリートは、朝起きるとすぐに仕事にかかり、晩までずう~っと仕事をしている。
このフェスティバルに来日した時もほんとうにトンボ帰りだった。理由は「やりかけの仕事」。仕事といっても変な楽器を作る仕事なんだけど、ロゴスの二人は好きなことをとことんやるパワーにあふれている。それで、彼らはうれしそうにいそいそと帰っていった。

フェスティバルのワークショップ では、シュルレアリスティックな技法による音の出し方、リゲティ式微分音による音の出し方、を体験した。
(2003年10月 わかおくみ)

2000年の写真

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